わたがしとキス



「え!?ももか、柏木先輩知らないの??」



教室に戻り、もちろん友里ちゃんのことは秘密で


柏木先輩について小学校からの親友、鈴に聞いてみると


「ももかって世間知らずね」なんて言いながら説明してくれた。


本名は柏木廉先輩。

身長が185センチあってとてもイケメンで

この学校1番のモテモテな3年生だってことを___。



「あたし...そんなの全然知らなかった」



けど、友里ちゃんってそれに相当するくらい可愛いんだけどなぁ


「けど口数少なくてクールだし、いつも男の先輩といて隙がないっていうか。みんな見てるだけなの。だからそんな柏木先輩にたとえば告白なんてしたことが広まったら...結果がどうであれ色々面倒なことになるわけ。」


「そうなんだ...」


だから秘密にしてって言われたんだ、納得。


「え?なにもしかしてすきなの?先輩のこと」

すると不思議に思ったのか鈴はショートヘアを耳にかけながら聞いてきた。



「いやいや!ないって!まずあたし...見たことないし!」


「そうだよねぇ、まぁももかレベルなら大丈夫だと思うけど」


仮に好きだったとしてもこんなみんなのいる教室で言えるわけない!




...そんな柏木先輩を目撃する日は意外とすぐにきた。
< 5 / 34 >

この作品をシェア

pagetop