わたがしとキス



「そいつがなんなの」


「いやっだから!美月ももかちゃん!2年で1番可愛い子」

「ふーん、あっそ。まぁ俺には関係ねぇけど」

「いやいやマジで可愛いんだぜ!?」


「へー」

「ったく廉はモテるくせにこれだから彼女でき...「なに?」

「いっいやなんでも!!!」



正直女は面倒な生き物だ。


いつもキャーキャー悲鳴上げて。



だからといって彼女がいたことくらいある。


現に去年まで1つ上の先輩と付き合っていた。


彼女はいつも余裕があって大人で落ち着いていて、


惹かれたのも告ったのも俺から。


その時期は女が言い寄ってくることもほとんどなかった。



けど今は後輩が休み時間のたびに教室にきたり、

呼び出してきたり...マジでうっとおしい。



だからといって卒業まで1年、



彼女なんてべつにいらない。



...アイツに出会うまではそう思っていた。




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