【短】流星☆BOY〜星に願いを〜
 凍ってしまったかのような時間を動かしたのは、世話しなく動いていた母だった。

「ほら、姫織も流星くんも、お客さんきてるんだから着替えてきなさい?」


 ようやく我に返ったリュウセイは、いつもの通り笑ってリビングを後にした。

すこし様子のおかしい姿に、あたしは何もいえないでいた。


とにかく着替えてから、リュウセイとその客人を部屋に招きいれる。


 ちなみに。

言っておくけど、リュウセイとはもちろん別の部屋よ?



 彼がやってきた当初、父の使っていない書斎を無理やり空かせて彼の部屋にした。

だって、同じ部屋だなんてありえないもの!


「やだ、ヒメリと一緒がいい!」

 って言っていたリュウセイが、ほんのすこしだけ懐かしい。



 ベッドに腰掛けるあたしの隣にやってきたのはリュウセイ。

金髪の彼は、ものめずらしそうにキョロキョロしながらデスクの前の椅子にトスンと座った。


 ずっと押し黙ったままのリュウセイに変わって、あたしが口を開いた。


「……で、どなたなの?」

 あたしが金髪の彼を覗き込むと、無機質に笑う。

彼が口を開く前に、隣からのほうが早かった。



「僕の、幼馴染なんだ」



 ……え?

あたしは思わず声に出しそうになる。

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