【短】流星☆BOY〜星に願いを〜
「BG-1226…ベテルギウス、そう呼ばれている」

 リュウセイとは対照的に、事務的に答えたのは金髪の彼。


 幼馴染が会いに来たのなら、もっと喜んでいいと思う。

ましてや、表現豊かなリュウセイならもちろんのこと。


 だから余計に、その反応のギャップに理解が苦しむ。


「どうして、ベティがココへ?」

 真っ白の絨毯だけを見つめているリュウセイ。

 あたしへの説明はあとまわしにされたようだったけど、この際二人の関係を知りたくて、ただ聞いていた。


 …ホント、らしくない。


「天立騎士団の命だ」

「なんだ…、ベティもお嫁さん探しかと思った」


 ようやく顔をあげたリュウセイの顔は、まったく楽しそうではなかった。

誰にでもなつくのに、敵意ではないけれど歓迎はしてない様子に、なんだか胸が痛い。


 思わずシーツを掴んだ手に、隣から暖かい手が重ねられる。

驚いて顔をあげたら、ちょっと困ったような…でもいつもの温かい笑顔がそこにあった。


 そんなあたしたちの姿が彼にも映ったのか、はあ、と呆れるようにため息が零れた。


「お前が一向に報告書を出さないからだろう?」


 やれやれ、と肩をすくめると、回転椅子を少し回して長い足を組み直す。


 リュウセイをみていたら、宇宙人はみんなこれくらい穏やかなんだと思っていた。

けれど、どうやらいろいろ個性があるみたいだ。


 そんな彼の言葉に、あたしが反応してしまった。



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