GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「俺、そういうのに目がいかないって言わなかったっけ?今までの経験談からそう思っただけだよ」
「あぁ、そうだったな」
たしか、コイツにも好きな奴はいたけど、片想いで終わってたもんな。相手が幸せならいい、とか言ってさ。
そんなの逃げてんじゃんって俺は言ったような気もするけど、准はただ笑ってた。
「ちょっとー、早く来てよー志摩ー!」
隣の棚から城薗の声。おいコラ、てめぇ准ばっかり呼ぶんじゃねぇよ。俺は早足で城薗の元へ向かう。
「なんで快二が来んのよ。あたしはアンタじゃなくて……」
「はいはい、その上の箱を取ればいいんだな」
城薗の身長じゃ届かない場所にある箱を、俺はひょいと取り上げる。
「ほらよ」
「なに、カッコつけてんの?ちょっと背伸びしてさー?それに志摩より身長低いくせに」
グサグサくる言葉。こんの……言ってくれるなぁ、お前。何気に気にしてんだよ、准より2cm低いこと。