GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
その顔、准のことを考えて笑う顔だ。俺の嫌いな……ううん、見たくない顔。
「ん?何か言った?」
准の奴には届いていない様子。
「なーんにも!あーあ、お腹空いちゃった。志摩何か買ってよねっ」
「へ?俺?」
「うん!ちょうど駄菓子屋さんあるしさっ」
適当に買ってくるよーと、駄菓子屋の中へ足を進めた准。
「……快二」
「准についての話だろ?聞きたくねーぞ」
誰が好きな奴の好きな話を聞きたいかっての。
「勝手に話すから流していいよ」
そんなこと言われたら、聞かないわけにもいかねぇだろ。
「あたしね、やっぱり……ううん、そろそろ志摩に好きって言うよ」
チャリのペダルを足で逆回しに動かしながら呟く城薗。
「さっきの話聞いてさ、もっともっと志摩のこと知りたくなったし、志摩に好きになってもらいたいって思ったの」
「……ふーん」
「だから、応援してよね?快二!頼んだよー」
絶対に、絶対に応援したくねぇよ。