GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「……まー、出来ることがあればな」
でも、俺の口は嘘つきだ。
コイツから、こういうことでも頼られることが嬉しくて……思ってもいない言葉を言ってしまう。
「ほら、買ってきたよー!」
そこへ帰ってきた准。チャリから飛び降りた城薗は、嬉しそうに准のもとへ駆けていく。
そっか、告るんだ。
いつか……こんな日が来るとは思っていたけど。
城薗が遠くなっていく。
俺の気持ちに気づきもしないで、准のことばかり見つめていく。
俺……何してんだろ。
俺……このままでいいの?
「快二も食えよっ」
「いいのー?無くなるよー」
いいわけねぇだろ。
お前が准に告んのも、狙ってた菓子が無くなんのも。
俺だって、このままじゃいけない。
城薗の気持ちを……俺にも向けさせたい。
「うわっ、それ食いてーやつ!」
城薗が持っている未開封の菓子をスッと取る。