GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「ったく、お前ら用事が終わったら早く帰ってこいって言われてただろーが。今まで何してたんだよ、高橋と城薗!」
なぜか、俺と城薗だけが怒られた。准の奴はというと、駐輪場でクラスの奴に話しかけられて、そのままクラスへ行ったんだ。
その後、廊下を歩いてた俺と城薗が生徒指導の奴に捕まり、今に至るわけだ。あんの運がいい奴め。
「青春してましたー」
「アホっ」
悪ふざけで言った言葉に対して、生徒指導の丸谷から軽く頭を叩かれる。
「お前なー、野球してる時は別人みたいにかっけーのに、普段はただのバカだな」
「そうなんですよー、コイツバカなんです。先生分かってますね」
「城薗、お前も今怒られてんだぞ。ちょっとは反省しなさい」
「はーい」
そして、城薗の一言によって、さらに増したお怒りとなったのだった。
「ひー、もう志摩の奴ずるいし!足疲れたー」
城薗が伸びをしながら吐いた言葉。丸谷からやっと解放された俺達は、教室へ向かっていた。