GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
前向きな言葉を並べているけど、城薗の表情は少しだけ不安が混じっていた。でも、痛いほどに伝わってくる。
城薗は、本当に准のことが好きなんだ。
「ちょっとしたトラップだよ。うん。志摩にはこれくらいの罠はしかけなきゃねっ」
なんで、准なんだよ。
「うわー、ちょっとドキドキしてきた。快二、緊張するんだけどっ」
「知らねーよ」
なんで、アイツなんだよ。
「快二には分かんないよねー。この恋する気持ち!目が合うだけで1日がハッピーになるの。一言二言話せるだけで……緊張して足もガクガクして。泣きそうなくらい嬉しいの。それにね、もっともっと近づけたらなぁって思っちゃうの」
そんなの、知ってる。
お前のことが好きって自覚してから、そんな思いはいっぱいしてきたんだから。
「知ってるし」
「え?快二好きな人いんの!?」
「俺だって、好きな奴くらいいるし」
「うそ!初耳!」
当たり前だ。相手は目の前にいるお前だし、言えるわけねぇだろ。