GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「ごめん、今から城薗さん借りるな!」


快二の背中に向かってそう言った志摩が、あたしの左手首をさっきよりも強く握りしめて歩き出した。あたしは、志摩に合わせて大人しくついていく。




「もうっ、どんだけ逃げ回ってたの、アホっ」


人気のない駐輪場に着くと、志摩が振り返ってあたしに言った。


「あ、アホ?」


「そう!アホだよ。城薗さんのアホ!」


「ちょっ、志摩にそんなこと言われたくないしっ」


「俺だって言うよ。ほら、ココ座って」


先に石段に腰かけた志摩が、自分の隣を指す。


「志摩に言われなくても座るってのー」


素直じゃないあたしは、ブツブツ言いながら志摩の隣に座った。


でも、胸のドキドキは速まる。こればかりは自分じゃどうしようもできない。志摩の隣に座ってるんだ……嬉しくないわけがない。


「その、告白の返事なんだけど」


さっきまでの威勢はどこへ行ったのか、志摩は急に大人しくなった。その流れであたしにまで変な緊張が走る。


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