GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
お前のそんな顔見たくねぇ。side*快二



「おはよー志摩!」


「おー!おはよっ」


文化祭明けの登校日。


朝。俺の目にいつも通りの光景が映る。いや、いつも以上なのかもしれない。城薗と准がハイタッチをして、挨拶を交わしていた。そして、いつものように他愛もない話をし始めた。


城薗は准にフラれた。そのはずなのに、なぜか2人の関係は、前以上に仲良く見える。


フツー、フラれたら落ち込むんじゃねーの?なんで告った相手と、何もなかったように話せてんの?あんなに告白の返事も怖がってたくせにさ。


「快二、電車来たよー!」


「あっ、おう」


電車に乗り込み、俺も2人の会話に入った……というか相づちを打ってるだけだった。
でも、胸の中のモヤモヤは消えない。


城薗、大丈夫なのかよ。


お前がイキナリ告白した時はビビったし、正直……ショックだった。


マジで告白しやがってさ、もう茶々入れることも忘れてたくらいだし。


あの時、あんなに一生懸命な城薗を見せられたら……足もすくんじゃったし。


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