GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「ほら、気づいてくれたよー快二!」


「今のでっけー声なら誰だって気づくし。見てみろ、校庭にいる奴等みーんなこっち見てんじゃねぇかよ」


「あっ、やだ。恥ずかしー」


今更ながら、コイツは恥ずかしがって、窓から姿が見えないように座り込む。いや、おせーし。


「やっちまったー。志摩がこっち見ないかなーって思ったら、つい志摩のこと呼んじゃってたっ」


頭を両手でぐしゃぐしゃにしながら、自分の行いを悔やむ城薗。


准に思いを告げてから、城薗はストレートな思いを表に出すようになった。


そんな素直な城薗がムカつくし、イライラするんだけど……可愛くて。


つい、ちょっかい出したくなる。


「頭爆発してっぞ」


「うっさいっ」


そう言いながら、髪を整える城薗。


「ほら、准いなくなったぞ」


「あーもう少し見ていたかったぁ」


「自分から隠れたくせに」


「そうだけどさー」


再び城薗も窓拭きを始める。でも、手より動くのは口。


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