GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
意外と逃げ足の速い小さな背中を追いかける。
なぁ、城薗。
こんなちょっかいでも嬉しいんだよ。
お前とこうやって話せることが嬉しいんだよ。
ほら、そうやって振り返って俺を見てくれんのもニヤけんだよ。
「コラー!お前ら止まれーっ!」
そして、生徒指導の怖~い先生に捕まってしまった俺達。
「先にちょっかいを出したのは城薗です」
「女子相手と知りながら、全力で追っかけてきたのは高橋です」
おいおい、お前の発言おかしくね?
「ったく、今掃除したばっかりだろーが。お前ら今走ったところもう一度掃除しろ。いいな!」
というわけで、城薗と今走ってきたルート(約100m)を拭き掃除する羽目になった。
「なんで俺まで……」
大きなため息をつきながら、床と向き合う。
「快二が浮かない顔してたから、笑ってもらおうとちょっと茶化しただけなのにさー」
城薗も城薗でブツブツ言ってる。