GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「こうやって拭き掃除すんのが俺のためかよ」
「快二、最近ため息多いじゃん?明日から冬休みだし、今年最後にいっちょ笑ってもらおうかと思ってね」
ため息が多いのは、お前と准のことだっつーの。
でも、そんなこと思っててくれたんだ、コイツ。
「まぁ、城薗……ありが」
「あっ、志摩ー!」
はい、俺の幸せな時間終了。
「あれ、お前ら何やってんの?」
ちょっとバカにしたように言いながら歩いてくる准。
「快二と今年の思い出作りっ、ね!志摩も仲間に入る?」
もちろん、准が加わるわけがなかった。
そして冬休みに入った。
クリスマスは部活、休みの日には准や他の奴等と遊んだ。城薗とは特に連絡を取ることもないまま今年を終えた。
俺の片想いは何の変化もなく平行線のままで、片想い持ち越しで新年を迎えたのだった。