GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「数点の差だけどすごいショック……」
「差があることに変わりはない!まっ、これも俺の才能だな。一夜漬けならぬ今朝漬けって!」
鼻を高くして言い張る快二だけど、全っ然すごいと思えないや。
「まぁまぁ2人とも。とりあえず赤点逃れたしよかったじゃ~ん」
そこへ雪があたし達の元へ。
「廊下にテストの上位者の名前が貼ってあったよ。志摩くんの名ま」
「志摩!?志摩そんなに頭よかったの!?」
雪の後ろから来た花蓮の言葉を遮り、あたしはすたこらと廊下へ向かう。
数人の生徒が掲示板周辺に固まっている。あそこかな?そう思いながら、掲示板へと足を進めた。
「……志摩、すっげー」
5位 志摩准一
好きな人の名前が目の前にある。
好きな人の……志摩の名前を見るだけで顔が緩んじゃう。
「うわ、アイツ片手に入ってんじゃん」
そこへ快二も来た。
「だーれかさんと違って、志摩は文武両道出来るってわけね」