GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「あ、あのさ、志摩」
「ん?」
「おーい!准~」
タイミング良く志摩を呼ぶ声が聞こえる。志摩のクラスの男子っぽい。もう、邪魔しないでよー。
「悪い、先行っててっ」
そう言った志摩。志摩のクラスの男子<あたしらしい。よっしゃ。
「で、どうした?」
「今日の部活前、ちょっと教室にいてくんない?」
「え?」
キョトンとする志摩に、気づけよって笑いたくなる。
「や、約束ね!」
あんまりこの場にいると顔が赤いことがバレちゃいそうで、恥ずかしくてその場から逃げたあたしだった。
「起立、礼」
ホームルームが終わる。
チョコを貰えた男子が個数を競い合う姿、告白のためか身だしなみを整えている女子が目に入った。
あたしも、ドキドキしていた。
「ふぅー……」
カバンには志摩へ渡す分が入っている。って、あっ!快二にまだ渡してなかった!!
当の本人はあくびをしながら、カバンに教科書をつめこんでいる。
今渡してもいい、かな?