GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「あ、あのさ、志摩」


「ん?」


「おーい!准~」


タイミング良く志摩を呼ぶ声が聞こえる。志摩のクラスの男子っぽい。もう、邪魔しないでよー。


「悪い、先行っててっ」


そう言った志摩。志摩のクラスの男子<あたしらしい。よっしゃ。


「で、どうした?」


「今日の部活前、ちょっと教室にいてくんない?」


「え?」


キョトンとする志摩に、気づけよって笑いたくなる。


「や、約束ね!」


あんまりこの場にいると顔が赤いことがバレちゃいそうで、恥ずかしくてその場から逃げたあたしだった。





「起立、礼」


ホームルームが終わる。


チョコを貰えた男子が個数を競い合う姿、告白のためか身だしなみを整えている女子が目に入った。


あたしも、ドキドキしていた。


「ふぅー……」


カバンには志摩へ渡す分が入っている。って、あっ!快二にまだ渡してなかった!!


当の本人はあくびをしながら、カバンに教科書をつめこんでいる。


今渡してもいい、かな?


< 188 / 270 >

この作品をシェア

pagetop