GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「か、快二」
「ん?」
ふいにあたしを見る快二。
「遅くなったけど、これ」
そう言って、あたしが手渡したラッピングされた袋。
「…………これ、くれんの?俺に?」
「そうだよ。遅くなったけど」
渡すこと、すっかり忘れてたんだけどね。
「手作り?」
「だったら何よー。文句ある?」
またいつもみたいに、毒入ってんのー?とか言ってくるんだ、コイツめ!
「ううん、すげー嬉しい」
今日イチの笑顔かもしれない。快二は笑ってた。
ただの友チョコだよ?
なんでそんな嬉しそうな顔してんの?
やだな、調子狂うじゃんか。
「ほ、他の子達からも貰ったでしょーがっ」
なぜか強い口調で言ってしまう。
「んー、エースってのはいいなぁ」
……あーあ、まーた鼻高くしてるし。
「はいはい」
そう言いながら、あたしも帰り支度をする。