GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
あれ?そうだっけ?
「放課後呼び出されたから、少しだけ期待したのに」
「あー、俺のせいだわ。俺が告ったから逃げ帰っただろ?」
「おい快二~」
「おかげで俺だけ貰えたってわけだな」
浮かれ気分になったのはほんの少しだけ。すぐに城薗の顔が頭の中をチラつく。
【今から渡しに行くよ】
照れ臭そうに笑いながらそう言った城薗。准の元へ行こうとした彼女を……俺は引き留めてしまったんだ。
「ん?待てよ?そしたら准と城薗って……」
両思いじゃん。
「ん?どうした?」
キョトンとして俺を見る准。コイツ、まだそこまで考えてなさそうだな。
「ん、いや、その、お前城薗に告んないの?」
「おっ、俺!?俺はいいよ。それに一度断ってるし、今さら何って思われるだろ」
それはそれで嬉しいと思うけど。だって、アイツの片思いは現在進行形だし。アイツ、好きな奴から告白されたら……ぶっ倒れそう。