GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「そんなんでいいの?俺、お前のライバルだよ?」
俺の方が准より城薗と両思いになれる確率は低いのに、偉そうなことを言ってしまった。
でも、悔しいんだ。
両思いなのを知っているのに、相手に思いを伝えない准。
ふざけんな。
城薗と両思いなのに……ずりーんだよ。
なぁ、准。
もっと、俺を下に見ろよ。
俺の方が上だって威張れよ。
「お前が城薗のことを好きなのってそんなもん?なら、余裕で俺のこと好きにならせるからな」
本当はそんな自信、どっからもわいてこない。
それでも、コイツも正面からぶつかりたかった。
コイツの本気を、准の好きって気持ちを知りたかった。
「快二、賭けよう」
准が呟く。
「今度、駅伝大会があるじゃんか?俺、マラソンコースに出場する」
毎年、この時期に校内の駅伝大会がある。受験シーズンってこともあって、勉強にひびかぬよう走る距離は出来るだけ短く、かつ、仲間同士の絆を深めようってことで駅伝らしい。