GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「こんな俺のどこを好きになってくれたんだろーっていつも思うよ」
「それは俺も思う」
「お前なぁ~。……でも、明日は城薗さんに気持ちを伝えるために、50位目指して頑張らねーとな。このチャンス逃したら、お前に持ってかれるよ」
はにかみながら笑う志摩の笑顔は、中学の時と変わっていない。
中学の時から、コイツはちっとも変わっていない。
何をするときも無意識に、一歩下がって並んでいた奴。どんなにすげーいいことをしても、威張らずにペコペコ頭を下げていた。
部活の時だって、俺はずっと准を尊敬していた。
運動は苦手でへたばることが多かったけど、マネージャーとしての役割はてきぱきとこなす奴だった。
それに試合前・不定期に練習前に、厚めのカードを1枚渡されることがある。それには、背番号の絵と、各個人の弱点や努力すべきことが、手書きで分かりやすく書いてあるんだ。
そこまで見てるのか?ってくらい、部員のことを見てくれていた准。だから、俺達部員は後ろから支えてくれる准に、いつも安心させられていた。