GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
すると、どこからか楽器の音が聴こえてきた。
「吹部だね~」
「うん。花蓮頑張ってるかな」
2人で会話をしながら、足はグラウンドへ向かった。
「オーライ!オーライ!」
「おい、長谷川パス!」
「っしゃー!ナイスピッチング!」
グラウンドでは、うちの学校と他校の野球部がふたてに分かれて、練習をしているところだった。
「奈央ちゃん、ココに座ろ~」
「うんっ」
うちの野球部側に近い場所の木陰に小さなレジャーシートを敷いて、雪と2人で腰を下ろした。
「なんか、ピクニックに来たみたいだね~?」
「言われてみればそうかも」
「ん~気持ちいい~」
今日の天気は晴れ。少しだけ風も吹いていて、雪の言うように気持ちがいい。
「眠たくなっちゃいそう~」
「ちょっ、雪。まだ始まってないんだよ?」
「はいはい、分かってる~」
そういう雪の目は少し眠たそう。
「始まったら起こすよー?」
「ふぁーい」