GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「い、いいの?」
「いいも何も、邪魔者は俺だし」
そう言い残して、准に背を向けて歩き出した俺。
「待って!」
准が呼び止める声が聞こえて、少しだけ振り返る。
「快二、閉会式が終わったら、城薗さんとダッシュで裏門集合な!」
「は?俺も?」
「当たり前じゃん!」
そのまま手当てをしてもらい始めた准。
なんで、俺まで告白現場に居合わせないといけないわけ?
その場にいたくないし、告白も聞きたくねぇし。
超絶嫌なんだけど。
「裏門?志摩が言ったの?」
准から頼まれた伝言を城薗へ伝える。
「おう。だから、閉会式が終わったら行くぞ」
「う、わかった」
城薗が小さく頷いた。
告白なら、准と城薗2人いればいい、はず。なのにどうして俺までカウントされているのか、城薗も不思議なんだろう。
そして、閉会式が行われ、駅伝大会は終わった。