GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「お前ずっといんの?」
「いるけど、悪い?」
ふんっと快二に返事をする。
「別に」
でも、快二はそれだけ残して背中を向けて歩きだした。
……あり?なんだか快二にしては、反応が薄いんじゃないか?
「か、快二っ」
「ん?」
思わず快二を引き止めた。快二はあたしの方を 振り向く。
「頑張って……って言ってて。その、志摩に」
「……それくらい自分で言えよ」
「は、恥ずかしいもん」
言いに行けば済むことなんだけど、恥ずかしくて言えないんだ。
「あーもう分かった。言えばいいんだろ」
「うんっ。それとねっ」
「?」
「……あー、こっ、これはいいやっ」
ははっと笑いながら快二に言う。
“志摩に差し入れ持ってきたんだ。よかったら食べてほしいんだよね”
快二に言おうと思ったけど、またバカにされそうだし、言わないでおこう。
「じゃー俺からもいい?」
「……?なに?」
快二が一つ咳払いをした。