GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「高橋先輩が見れる~!」
「楽しみだねっ」
ん?高橋って快二じゃん!?他校の子にも人気あるんだ。やっぱりエースの名はすごいな。
「ん~……」
すると、雪が目を覚ました。
「おはよう、雪。そろそろ始まるよ?」
「うーん。……ふぁ~練習試合なのに思ったよりも人いるんだね~」
「そうみたい。あたしも今ビックリしたところ」
「相手チームって星堂高校か~。結構強豪なとこじゃん~」
「そうなんだ。強いところと試合するんだね」
今さらだけど……あたし、野球のことなんて何も知らないや。
く~もう少し野球のことを調べてくるべきだった!このっ、あたしのバカやろう。
「なーおちゃん」
すると、雪があたしの顔を見てニッと笑った。
「ほら、見てみてっ」
雪がうちの野球部を見るように合図する。そこには、選手と共にアップをする志摩がいた。
「……キャー、もうヤバイ。カッコイイ……」
その姿を見て、雪だけに聞こえる小声で呟く。