GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「はいはい、落ち着きなさいって。快二くんもその辺にして?」
「ういー」
生返事をしながら、あたしにデコピンを残した快二は、男子グループの中へ戻った。
「ったー」
快二の奴、絶対あたしのこと女子って思ってないでしょ!?この扱いはヒドイっての!
「おーい、バカ快二!」
「あ?喧嘩売ってんの?」
「さっきの仕返し!あと、あのさ……今日部活あるの?」
5限目が始まる前、席に着いていた快二へ尋ねる。
「んー、ミーティングだけあっかな」
「ふーん。そうなんだ」
「おう。お前は?」
「あるよー。今日火曜日だもん」
「ふーん」
ひとつ大きな欠伸をした快二が話を続ける。
「なに、准に差し入れでもすんの?」
「わ、悪い?」
「べっつにー」
自分の考えがバレて焦ったあたしは、慌てて机の中から教科書を出して気持ちを落ち着かせる。
「快二もいる?」
「腹ぶっ壊さねーモンならもらってやるよ」