GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「ったくお前面白い奴だなー。そうだ。明日花火大会あんじゃんかよ?お前誰かと行くのか?」
「先輩と行くのはちょっと……」
「アホ。ただ聞いただけだ」
「よかったです。えーっと、残念ながら約束はないっすよ」
准とでも行こうかぐらいには思ってたけど。
「あれ?お前彼女いなかったっけ?」
「いないっす。超一途に片想い中です」
「そーなんすよ」
そこへ登場した准は、ベンチ前の段差に腰かけて話に加わる。
「なに、志摩コイツの好きな奴知ってんの?」
「はい。快二の奴、もう一途で健気で可愛らしくて、応援しないわけにいかないっすよ」
おいこら、お前何ベラベラ話してんだよ。
「マジで?こんなに口悪くて無理矢理クールぶってる快二が?」
「はいっ。だから、先輩も応援してくださいよ?」
ニコニコして言う准だけどな、お前に応援されても微妙な心境なんだっつの。
「じゃあ、花火大会誘えよ!」
1人の先輩がひらめいたように言った。