GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「あーっ、笑ったよ!志摩が笑ったっ」
志摩の笑顔が見れると、嬉しくて飛び跳ねてしまうのも毎回のこと。
「あのね、奈央ちゃん。いつも好きな人の名前をクラスで暴露しないでって言うけどね、完全に自分から暴露してるよ?」
「そうそう、今みたいにね。今日は周りには誰もいなくてよかったね」
すぐに周囲を確認。花蓮の言うように、ココにはあたし達だけだった。
「ま、まあバレたらバレたでね……」
苦笑しながら再びグラウンドへ目を向ける。
「まぁあれだよね。志摩くん狙いの子って聞いたことないから、大丈夫だと思うよ~」
グッと親指を立ててあたしにウインクをする雪。
「そうね。応援してるからね」
澄ました顔で雪と同じグッのサインをする花蓮。
「その前に、2人とも志摩のこと悪く言い過ぎ!」
「「ごめんごめん」」
たしかにね、志摩は快二みたいにキャーキャー言われるタイプじゃない。