GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「野球部のエースとかいうお題でも引いたのかよ」
快二は右手を上げて志摩に手を振る。だけど、志摩は首を振りながらあたし達のところへ着いた。
「わりっ、快二じゃねーんだっ。はぁっはぁっ、城薗さん来てっ」
「えっ、あたし!?」
「早く!」
志摩はあたしの手を引くと、ゴールへめがけてダッシュする。男子だしやっぱり足は速くて、ついていくのに必死なあたし。だけど、頭の中は喜びとパニック。
なんであたしが!?それよりも……し、志摩と手を繋いでるんだよ、あたし。やばいよ、やばいよ。
『ゴール!3位は志摩くん!』
そしてあたしは、志摩とゴールテープを切った。と、同時にあたしは息を整えながら志摩へ聞く。
「おっ、お題何だったの?」
志摩は司会へお題のカードを渡す。
『えー、志摩くんのお題は笑顔が素敵な女子!いや~、その笑顔見てみたいですね!』
えっ。
あたしは、志摩を二度見する。
「城薗さんの笑顔いいと思うよ。結構好き!」