GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
司会が次の選手のところへ移動しててよかった。 あたし今、最高にアホな顔してると思う。だって、志摩から褒められたんだよ。ニヤけるに決まってるじゃん。
「それにほら、俺女友達少ないし、女子とか言われてもなかなか出てこなくて。だからありがとうな!」
この言葉さえ聞かなければ、ね。
女友達、か。
ちょっとだけ、志摩へのドキドキが下がっちゃった。
「志摩くんと手繋げてよかったね~!」
テントに戻ると嬉しそうな雪と花蓮の姿があった。
「でも、志摩女友達が少ないから、あたしを選んだんだよ」
ヘコみながら、ペットボトルのお茶を口にする。
「なーに言ってんの。あのお題なら、そこらへんの女子を適当に連れていけばいいことでしょ?それなのに、わざわざ奈央ちゃんのところまで来てくれたんだよ?喜ばなきゃっ」
「そうね。志摩くんは正直だし、少数の女友達の中で、奈央をパッと思い付いたとしたら、それって嬉しいことじゃん?」
雪、花蓮……