GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「そうだよね?だよね??うわー嬉しいよーっ」
さっきまでのモヤモヤは吹き飛び、2人に言われて一気に嬉しくなったあたし。
「あたし志摩に選んでもらえたんだ。志摩と手まで繋いじゃったんだよ!?もうねっ、超ドキドキして……あー涙出そうなんだけどーっ」
「おー泣け泣け」
「奈央ちゃんの涙受け止めま~す」
花蓮があたしの頭を撫でてくれて、雪がギュッと抱き締めてくれたから、あたしはちょっぴり泣いた。
涙が出るくらい嬉しかった。
志摩の手、大きかった。思っていたよりもゴツくて、男らしかった。
「もう好感度アップだってのー。志摩のバカぁ」
本当、志摩のくせにかっこよく見えちゃうのは悔しい。
運動音痴でヘマばっかりしているのに、全然男らしくなんてないのに。
さっき手を引かれた時の力は強くて、走る背中も大きくて、ずっとドキドキしていたんだ。
志摩の……バカ。カッコイイんだっつーの。