GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
そんなの放っておけねぇし。side*快二
「だっりーし、あっちー」
傷がつきまくった下敷きをパタパタさせて、英語の自習プリントを片手に眺める。
「ウェアー?はぁん?こんなん分かるか」
俺、日本人だし?海外行かねぇし?こんなん勉強したって、将来の俺には不必要。
「快二。ちょっとは静かに問題解いてよ。集中できないっ」
そこへ、隣の席の城薗が俺を睨む。
「お前が集中できない理由は、俺じゃねーだろ?」
「んなっ」
「志摩と買い出し係だったっけー?顔ニヤけすぎな、お前」
嫌みを込めて城薗に言うけど、このアホはどんどん顔を赤くするばかり。
体育祭が終わり、嵐のようなテストも終えた俺達。そんな俺達に少しだけ優しさを与えてくれた英語の先生は、今日の授業を自習にしてくれた。
話は反れたけど、そんな中、文化祭の準備も少しずつ始まっているわけで、城薗は買い出し係になったが……なんと准もその係になっていたのだ、偶然にもな。それで、来週の授業時間に買い出しに行くことになってんだってさ。