巨人のドン(短編)
「だいじょうぶ。ボクはまたここにかえってくるよ。」








「ほんとう?」








ドンは少し泣いていました。








「うん。だから、ドン。ボクのこと、わすれないでね。」









「うん。ぜったいわすれないよ。フゥもボクのことわすれないで!」










「わすれないよ。だってボクのはじめてのともだちだもん。」









「うん。分かった。ボクはあの場所で待ってるね。それじゃあ……またね。」









「うん。またね。」










フゥはにっこり笑うと風にのって遠くへといってしまいました。












< 21 / 24 >

この作品をシェア

pagetop