コクハクマシーン★
“きちんと話すから…”
そう言われて連れてこられた場所は、うちの学校の理科研究室。
「湊君…ここって、」
「ここは、俺が色々な実験をしている、実験室だ。そして…俺は色々な実験をしている中で気持ちを伝えられる、薬を作りだした。」
「気持ちを伝える薬?」
「そう、俺むかしからいろんなもんをつくるのがすきで、ある時思ったんだよ、気持ちを伝えられる機会があればなあ…ってね、」
にこにこしながら、楽しそうに話す湊君が、あまりにも楽しそうに話すもんだから、あたしはそのはなしに聴き入っていた。