蟲狩り少女
『気にするな』と、言われているような気分になる。


「早めに狩りをした方がいい。行こう」


「うん」


頷くと、あたしと光磨は朝口容子へ近づいた。


朝口容子の隣にいた2体の蟲人間がサッと身をよける。


蟲狩り師だと気づいたのだろう。


「朝口さん、ちょっといいかな?」


まずはあたしが声をかける。


朝口容子は気づかずお菓子に伸ばす手を止めない。


「朝口、聞こえてるか?」


光磨が声をかける。


しかし結果は同じだった。
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