蟲狩り少女
何度も何度もスプレーを押す。


でも、なにも出てこない。


嘘でしょ?


こんなときになくなっちゃうなんて!


勝利は目の前にあったハズだった。


しかし武器が消えた事でそれはみるみる内に小さくしぼんで行く。


蟲たちはどこからか仲間を呼び、再び三岳友輝の体に張り付き始める。


「出て! 出てよ!」


空になったスプレー缶をブンブン振る。


しかし結果は同じだった。
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