無口なキミと同居します。
一言そう打って、顔文字を付けて、
なんとなく笑ってしまって。
柏野先輩と私の関係なんて、友達の先輩ってだけなのに連絡してくれるなんて。
そんなことを思うとやっぱり頬が緩んでしまう。
優しいんだなぁ、先輩。
蛍もいいなぁ、そんな先輩がいて。
「あっ…、やばいやばい。遅刻しちゃう」
私は慌てて席に着いた。
目の前に座っている遠野の目を見ないようにして。
見たら、見てしまったら、
なんだかまた、心臓がうるさくなりそうだったから。
私は単細胞なんだ、きっと。
単純なんだ、仕方ないよね、うん。