無口なキミと同居します。
「遠野と出かけるってなった方が、服決めるの悩んじゃうかな」
一緒に居てもいいって思えるような女の子にならないとっていう使命感。
…本当に、それだけの理由だったんだけども。
「……可愛いこと言ってくれるね」
そう言って彼は少しクスッと笑う。
…ちょっとだけ、嬉しそうに見えるのは私の気のせいなのだろうか。
「…えっ、と」
…可愛いこと?
え、どういうことなんだろう。
でもその笑顔はちょっと…いや、かなり心臓に悪い。
何度見てもその笑顔には動揺させられてしまっている。
「…和沙なら何着ても似合うよ」
そう言って遠野は私の髪に触れた。
「…っ、」