無口なキミと同居します。
私服の柏野先輩はいつも以上に爽やかだ。
「こんにちは!着替えてきたんですか?」
「そう、俺の家わりと近いからさ」
そう言ってにこりと笑う。
笑い方まで爽やかだなんて、凄い人だ。
「待たせちゃった??」
「いえ!全然です!私も今来たばっかりですよ」
「そっか、なら良かった。じゃあ行こっか」
そう言って先輩は歩き出した。
…先輩との休日が始まる。
なんだか少し緊張してきてしまった。
先輩の横を歩くけど、堂々と歩けない。
…なんとなく周りが気になる。
楽しむつもりなんだけどなぁ…
どうしても落ち着かないのは先輩の隣だからなのだろうか。