無口なキミと同居します。



「遠野ーー………?起きて………?」



ちょっと小さめの声で言ってみるけど、
起きる気配ゼロ。



仕方ないな、と思って顔を覗き込んでみると……



「あ、可愛い……」


昨日のこの人とは大違い。

随分優しそうな顔して、スヤスヤ眠ってる。



さっきこぼした言葉は本当で、本当に可愛い顔して寝たいる。


………ちょっと遊んでも気づかれないよね。



さらっと耳元の髪を触る。

そんなことをしても遠野は規則正しい寝息をたてるだけ。




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