光の少女Ⅰ【覚醒編】
「ただいま」

「おかえり、姉上」

「雷牙は?」


宝珠を持って城に戻ると、風夜が聞いてきた。


「雷牙くんは報告しに行ったよ」

「そうか」

「・・・ふふ」

「何笑ってるんだ?」

「ううん。何でもないよ」


夜天にそう返し、別れ際の雷牙の言葉を思い出す。


『ずっとよそよそしくしてたから今更って気もするけど、もう一度やり直してみるよ。・・・親子としてな』


その言葉に少しでも何かが変わればいいと思った。
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