光の少女Ⅰ【覚醒編】
何が起きたのかと見れば、襲撃者は電気がまとわりついている手を押さえていた。


「花音!」

「雷牙くん!?」


声がして雷牙が走ってくる。


「大丈夫か?」

「うん。ありがとう」


雷牙にそう答えると彼はほっと息をついて、襲撃者に向き直った。


「お前、何者だ!?何故こいつを・・・!!」


そこまで言って、何かに気付いたように花音を突き飛ばし、自分も飛び退く。

一瞬遅れて、地面が割れ、そこから水が吹き上がった。




「なっ!?」

「この力・・・!」


はっとしたように雷牙が視線を前に移す。

その先ではマントを羽織った人物が二人増えていた。


「・・・やっぱりお前はそっち側か」

「!?その声、まさか・・・」


それまで手を押さえていた人物が口を開く。

それに雷牙が目を見開いた時、誰かの笑い声が聞こえてきた。


「あはは、あははは」

「聖ちゃん!?」


笑いながら現れたのは聖で、彼女はマントの三人組の近くまできて足を止める。


「ふふ、久し振りですね。・・・この三人のこと気になります?」

「お前は知ってるんだな」

「ええ。知ってますよ、私も・・・貴女方も」


その言葉に嫌な予感がした。
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