光の少女Ⅰ【覚醒編】
「そう、それなら仕方ないかもね。初めて見たのなら、驚くのも無理ないわ。・・・私は、水蓮。水の国の皇女よ。貴女は、花音でいいのかしら?」
「うん」
「私達は暫くこの国に滞在するの。だから、貴女とも仲良くしたいのだけど・・・」
水蓮に言われて、花音は少し考える。
花音自身も彼女達と仲良くなりたいとは思う。
だが、今の、彼女達を怖いと思う自分が近付いては彼女達を傷付けるのではないかとも思うのだ。
それがわかったのか、水蓮は顔は真剣だったが、優しい口調で言い聞かせるかのように話し始める。
「貴女の怖いと思う気持ちを否定するつもりはないし、無理にとは言わないけど、これだけはわかってくれないかしら?私達の力は、決して誰かを傷つける為のものじゃないということだけは」
「・・・」
その言葉に、風夜と風華が力を使った時のことを思い出す。
確かにあの時彼等は、見たことない力を使ったが、それは自身だけでなく花音のことを守る為でもあったのだ。
そう思うと、避けている自分が情けなかった。