光の少女Ⅰ【覚醒編】
昼食後、部屋に戻って花音が寛いでいると、扉を叩く音がする。
「はい」
返事をして扉を開くと、そこには風夜が立っていた。
「どうしたの?」
「いや、まだ俺は謝ってなかっただろ」
そう言ったかと思うと、風夜はいきなり頭を下げた。
「えっ、ちょっ・・・」
突然のことに、花音は慌てる。
第二皇子とはいえ、一国の皇子が身分では格下の自分に簡単に頭を下げていいはずはない。
こんなところを誰かに見られたらと、気が気ではない。
「いいから、もう。ね?頭を上げてよ」
「いや、お前を怖がらせたのは全部俺の説明不足だ。何も知らないことを知っていたのに、何一つ教えていなかった。本当にすまない」
「それなら、私だって助けてもらったのに、守ってもらったのに、ちゃんとお礼も言わずに避けたりして、ごめんなさい」
そう返して、花音も頭を下げる。
そして、顔を上げた所で風夜と目が合い、思わず吹き出した。
「ふふ、何やってんだろ?私達」
「まあ、誰かが通りかかったら、不思議に思われるのは間違いないな」
「だね。・・・今回は、風夜にも私にも落ち度があった。それでもうこの話は終わりにしよう」
「そうだな」
そう話して、再び笑い合う。
こんな風に笑ったのは、この世界に来てからは初めてだった。
「はい」
返事をして扉を開くと、そこには風夜が立っていた。
「どうしたの?」
「いや、まだ俺は謝ってなかっただろ」
そう言ったかと思うと、風夜はいきなり頭を下げた。
「えっ、ちょっ・・・」
突然のことに、花音は慌てる。
第二皇子とはいえ、一国の皇子が身分では格下の自分に簡単に頭を下げていいはずはない。
こんなところを誰かに見られたらと、気が気ではない。
「いいから、もう。ね?頭を上げてよ」
「いや、お前を怖がらせたのは全部俺の説明不足だ。何も知らないことを知っていたのに、何一つ教えていなかった。本当にすまない」
「それなら、私だって助けてもらったのに、守ってもらったのに、ちゃんとお礼も言わずに避けたりして、ごめんなさい」
そう返して、花音も頭を下げる。
そして、顔を上げた所で風夜と目が合い、思わず吹き出した。
「ふふ、何やってんだろ?私達」
「まあ、誰かが通りかかったら、不思議に思われるのは間違いないな」
「だね。・・・今回は、風夜にも私にも落ち度があった。それでもうこの話は終わりにしよう」
「そうだな」
そう話して、再び笑い合う。
こんな風に笑ったのは、この世界に来てからは初めてだった。