光の少女Ⅰ【覚醒編】
中庭にテーブルと椅子を設置して貰い、テーブルクロスを敷く。
その上に紅茶の入ったポットと人数分のカップ、バスケットを置いて、準備が終わる。
「よし、これであとは皆が帰ってくるのを待つだけだね」
「風兄様達、まだかなぁ」
風華が呟き、空を見上げて、あっと小さく声を上げ、表情を明るくする。
「帰ってきた!」
その言葉に花音も同じように見上げると、次第に近付いてくる影があった。
それらはすぐに近くまで来て、音もなく地に飛竜達が降りてくる。
風華は待ちくたびれたように、飛竜から降りたばかりの風夜に突進するように駆け寄っていった。
「風兄様、おやつ、おやつー!」
「はあっ?」
いきなり言われた風夜が意味がわからないというように声を上げる。
花音はそれを見てクスッと笑うと、二人を苦笑しながら見ていた火焔達に手招きした。
「何してんだ?」
「今日天気がいいでしょ?だから、皆と外でお茶会しようかなって思ったの」
じゃれあっている兄妹を置いて近づいて来た火焔に花音が答えると、彼の横から雷牙が顔を出す。
「うまそうだな」
「これ、君が作ったのかい?」
大樹に聞かれ、花音は照れたように笑う。
「うん。お菓子作りはよくやってたから、味は大丈夫だと思うけど」
「大丈夫。美味いよ」
「ちょっと、夜天。あんたね」
話している間にもクッキーを取り食べていた夜天を水蓮が呆れ顔で見たが、彼の言葉で花音はほっとする。
そこで漸くまだ少し離れた所で話していた風夜と風華も花音達の所へやって来た。
「おやつ、おやつー」
楽しそうにしている風華とは逆に、風夜は何処か疲れたような表情をしている。
「まぁ、報告はあとでもいいんじゃない?花音と風華も準備して待ってたみたいだし」
その理由がわかったらしい水蓮が苦笑し、火焔が励ますように風夜の肩を叩く。
その間にも風華はバスケットからクッキーを取り出して笑みを浮かべていて、風夜も諦めたように見え、空いている椅子へと腰を下ろす。
その後はただ穏やかに時間がながれていった。
その上に紅茶の入ったポットと人数分のカップ、バスケットを置いて、準備が終わる。
「よし、これであとは皆が帰ってくるのを待つだけだね」
「風兄様達、まだかなぁ」
風華が呟き、空を見上げて、あっと小さく声を上げ、表情を明るくする。
「帰ってきた!」
その言葉に花音も同じように見上げると、次第に近付いてくる影があった。
それらはすぐに近くまで来て、音もなく地に飛竜達が降りてくる。
風華は待ちくたびれたように、飛竜から降りたばかりの風夜に突進するように駆け寄っていった。
「風兄様、おやつ、おやつー!」
「はあっ?」
いきなり言われた風夜が意味がわからないというように声を上げる。
花音はそれを見てクスッと笑うと、二人を苦笑しながら見ていた火焔達に手招きした。
「何してんだ?」
「今日天気がいいでしょ?だから、皆と外でお茶会しようかなって思ったの」
じゃれあっている兄妹を置いて近づいて来た火焔に花音が答えると、彼の横から雷牙が顔を出す。
「うまそうだな」
「これ、君が作ったのかい?」
大樹に聞かれ、花音は照れたように笑う。
「うん。お菓子作りはよくやってたから、味は大丈夫だと思うけど」
「大丈夫。美味いよ」
「ちょっと、夜天。あんたね」
話している間にもクッキーを取り食べていた夜天を水蓮が呆れ顔で見たが、彼の言葉で花音はほっとする。
そこで漸くまだ少し離れた所で話していた風夜と風華も花音達の所へやって来た。
「おやつ、おやつー」
楽しそうにしている風華とは逆に、風夜は何処か疲れたような表情をしている。
「まぁ、報告はあとでもいいんじゃない?花音と風華も準備して待ってたみたいだし」
その理由がわかったらしい水蓮が苦笑し、火焔が励ますように風夜の肩を叩く。
その間にも風華はバスケットからクッキーを取り出して笑みを浮かべていて、風夜も諦めたように見え、空いている椅子へと腰を下ろす。
その後はただ穏やかに時間がながれていった。