光の少女Ⅰ【覚醒編】
「花音、父上がお呼びだ。謁見の間に来てくれないか」
「えっと、今すぐですか?」
声を掛けてきた空夜に聞き返すと、頷いて風華を見た。
「風華、今日は花音は別に食事を摂ると、風夜達に伝えておいてくれ」
「うん。わかった」
「行くぞ」
風華が頷いたのを確認して、空夜はそう言った。
風華と別れて、謁見の間の扉まで来た時、空夜が立ち止まり振り返る。
「花音」
「何ですか?」
「お前が決めたことには俺は何も言わないし、風夜達にも何も言わせない。だから、後悔しない方を選べ」
「えっ?」
真剣な表情で言われたが、何のことかわからない。
そんな花音の前で、謁見の間の扉が開く。
見えたのは、玉座に座る王と懐かしい二つの後ろ姿だった。
「お父さん?お母さん?」
信じられないように呟いた花音の声が聞こえたのか、二人が振り返った。
花音と目があって、二人が目を見開いたと思うと、母が此方に駆け寄ってきて、そのまま、強く抱き締められる。
「花音、無事でよかった」
「やっぱり、この世界にいたんだな。探したぞ、花音」
母の後から父の声もする。
花音は懐かしく感じる両親の姿に泣きそうになった。
「お父さん!お母さん」
「花音、帰りましょう。私達は貴女を迎えにきたの」
母が言いながら、頭を優しく撫でてくる。
「邪魔したな。風真」
花音と母を優しく見守っていた父が王に言う。
「待て」
両親に促され、花音が謁見の間を出ようとすると、王が声を上げた。
「えっと、今すぐですか?」
声を掛けてきた空夜に聞き返すと、頷いて風華を見た。
「風華、今日は花音は別に食事を摂ると、風夜達に伝えておいてくれ」
「うん。わかった」
「行くぞ」
風華が頷いたのを確認して、空夜はそう言った。
風華と別れて、謁見の間の扉まで来た時、空夜が立ち止まり振り返る。
「花音」
「何ですか?」
「お前が決めたことには俺は何も言わないし、風夜達にも何も言わせない。だから、後悔しない方を選べ」
「えっ?」
真剣な表情で言われたが、何のことかわからない。
そんな花音の前で、謁見の間の扉が開く。
見えたのは、玉座に座る王と懐かしい二つの後ろ姿だった。
「お父さん?お母さん?」
信じられないように呟いた花音の声が聞こえたのか、二人が振り返った。
花音と目があって、二人が目を見開いたと思うと、母が此方に駆け寄ってきて、そのまま、強く抱き締められる。
「花音、無事でよかった」
「やっぱり、この世界にいたんだな。探したぞ、花音」
母の後から父の声もする。
花音は懐かしく感じる両親の姿に泣きそうになった。
「お父さん!お母さん」
「花音、帰りましょう。私達は貴女を迎えにきたの」
母が言いながら、頭を優しく撫でてくる。
「邪魔したな。風真」
花音と母を優しく見守っていた父が王に言う。
「待て」
両親に促され、花音が謁見の間を出ようとすると、王が声を上げた。