光の少女Ⅰ【覚醒編】
3
「あ・・・」
頭がズキズキと痛む。
何か忘れている。それも大事な何かを。
「花音?」
今まで黙って様子を窺っていた空夜が花音の異変に気付く。
「どうした?」
空夜が声を掛けたことで、両親達も気付く。
母が近寄ろうとした空夜から花音を隠すようにした。
「さあ、帰りましょう。貴女はまだ力が目覚めてないのだから、引き返せるわ」
「待ちなさい!光輝が協力しないなら、花音を帰す訳にはいかない!」
「お前は!」
「いい加減にしてください!!」
花音を連れていこうとする両親、引き止めようと兵を動かそうとした王を見て空夜が声を荒げた。
「空夜?」
「先程から聞いていれば、貴方方は自分達の都合を花音に押し付けているだけではないですか?この世界に残るか、帰るか、決めるのは花音です。違いますか?」
空夜の言葉に両親も王も黙りこむ。
空夜が視線を向けてきたが、それどころではなかった。
「ねぇ、光輝って誰?息子ってどういうことなの?」
花音が絞り出すように言うと、両親は顔を俯かせた。
花音は光輝が誰なのかわからない。
だが、何処か懐かしい。
記憶にはないが、本当は知ってる気もする。
ただそれを聞いてしまえば、何かが壊れるような気もした。
「あ・・・」
頭がズキズキと痛む。
何か忘れている。それも大事な何かを。
「花音?」
今まで黙って様子を窺っていた空夜が花音の異変に気付く。
「どうした?」
空夜が声を掛けたことで、両親達も気付く。
母が近寄ろうとした空夜から花音を隠すようにした。
「さあ、帰りましょう。貴女はまだ力が目覚めてないのだから、引き返せるわ」
「待ちなさい!光輝が協力しないなら、花音を帰す訳にはいかない!」
「お前は!」
「いい加減にしてください!!」
花音を連れていこうとする両親、引き止めようと兵を動かそうとした王を見て空夜が声を荒げた。
「空夜?」
「先程から聞いていれば、貴方方は自分達の都合を花音に押し付けているだけではないですか?この世界に残るか、帰るか、決めるのは花音です。違いますか?」
空夜の言葉に両親も王も黙りこむ。
空夜が視線を向けてきたが、それどころではなかった。
「ねぇ、光輝って誰?息子ってどういうことなの?」
花音が絞り出すように言うと、両親は顔を俯かせた。
花音は光輝が誰なのかわからない。
だが、何処か懐かしい。
記憶にはないが、本当は知ってる気もする。
ただそれを聞いてしまえば、何かが壊れるような気もした。