光の少女Ⅰ【覚醒編】
3
「・・・ん?」
花音が気がつくと、そこは城の中にある自室だった。
外は暗くなっていて、部屋の中も薄暗い。
電気を付けようと身を起こして、花音は動きを止めた。
自分が今まで眠っていたベッドに頭を乗せて、身動きしない風夜の姿がある。
肩が規則的に上下に動いているのからして眠っているのだろうか。
起こすのは戸惑われたが、このままでは風邪をひいてしまうと手を伸ばしかけた時、部屋の電気が付いて風華の声が聞こえてきた。
「あっ!花音ちゃん、気がついたんだね!よかった」
嬉しそうに駆け寄ってきた風華に花音は笑みを浮かべた。
近くまで来た風華が眠っている風夜に気付いて、呆れたような表情になる。
「もう、部屋にいないと思ったら、風兄様此処で寝てたんだ。・・・花音ちゃんを運んで、力尽きたのかな?」
その言葉に花音はハッとする。
能力を使った後、気を失った為にあれからどうなったのかわからなかった。
「風華ちゃん、あれからどうなったの?皆は?」
「花音ちゃんが倒れたあとね、風兄様が花音ちゃんを此処に運んで、火焔様達は部屋に戻って休んでるよ。御祭りは中止になって、他にも陰がいないか空兄様が兵士達に調べさせてる」
花音はそれを聞いて、窓から外を見下ろす。
城の入り口を兵士達が慌ただしく行き交うのが見えた。
「なんか、大変なことになっちゃったね」
「うん。今まで街の中に現れるなんてことなかったから、皆混乱してるみたい。お父様の所に街の人々が押し掛けてきてるしね」
風華はそう呟くように言った。
暗い表情だったが、花音と目が合って風華が無理矢理笑みを浮かべたように見えた。
「お父様一人だと大変だと思うから、私も手伝ってくるね」
風華がそう言って、部屋を出ていく。
それを見て、花音は眠っている風夜にタオルケットを掛けると、彼を起こさないように部屋を出た。
「・・・ん?」
花音が気がつくと、そこは城の中にある自室だった。
外は暗くなっていて、部屋の中も薄暗い。
電気を付けようと身を起こして、花音は動きを止めた。
自分が今まで眠っていたベッドに頭を乗せて、身動きしない風夜の姿がある。
肩が規則的に上下に動いているのからして眠っているのだろうか。
起こすのは戸惑われたが、このままでは風邪をひいてしまうと手を伸ばしかけた時、部屋の電気が付いて風華の声が聞こえてきた。
「あっ!花音ちゃん、気がついたんだね!よかった」
嬉しそうに駆け寄ってきた風華に花音は笑みを浮かべた。
近くまで来た風華が眠っている風夜に気付いて、呆れたような表情になる。
「もう、部屋にいないと思ったら、風兄様此処で寝てたんだ。・・・花音ちゃんを運んで、力尽きたのかな?」
その言葉に花音はハッとする。
能力を使った後、気を失った為にあれからどうなったのかわからなかった。
「風華ちゃん、あれからどうなったの?皆は?」
「花音ちゃんが倒れたあとね、風兄様が花音ちゃんを此処に運んで、火焔様達は部屋に戻って休んでるよ。御祭りは中止になって、他にも陰がいないか空兄様が兵士達に調べさせてる」
花音はそれを聞いて、窓から外を見下ろす。
城の入り口を兵士達が慌ただしく行き交うのが見えた。
「なんか、大変なことになっちゃったね」
「うん。今まで街の中に現れるなんてことなかったから、皆混乱してるみたい。お父様の所に街の人々が押し掛けてきてるしね」
風華はそう呟くように言った。
暗い表情だったが、花音と目が合って風華が無理矢理笑みを浮かべたように見えた。
「お父様一人だと大変だと思うから、私も手伝ってくるね」
風華がそう言って、部屋を出ていく。
それを見て、花音は眠っている風夜にタオルケットを掛けると、彼を起こさないように部屋を出た。