光の少女Ⅰ【覚醒編】
第7章 陰
1
花音が元の世界と決別した次の日。
朝から風夜達は昨日の一件の後始末の為に出掛け、一人残された花音は簡単に朝食を済ませると部屋でゆっくりしていた。
(そういえば、昨日は光輝が力を貸してくれたから、制御出来たんだよね。でも、いつも助けてもらうわけにはいかないし、落ち着いたら誰かに力の使い方教えてもらわないと)
そう思いながら、自分の手を見つめていた花音はドアを叩く音で我に返り、慌てて返事を返した。
「どうぞ!」
「失礼します」
そう言って入ってきたメイドは、聖ではなく別のメイドだった。
「あれ?聖ちゃんは?」
訊ねた花音にメイドが困ったような顔をする。
「それがわからないんです。昨日から、姿を見た者がいなくて」
「えっ?」
それを聞いて、花音は何か嫌な予感を感じたが、すぐにそれを振り払う。
「誰も知らないの?」
「はい。辞めるという話も聞いていませんし、聖が何処に行ったのか私達もわかりません」
「そう、なんだ」
花音は寂しげにそう呟くしかなかった。
花音が元の世界と決別した次の日。
朝から風夜達は昨日の一件の後始末の為に出掛け、一人残された花音は簡単に朝食を済ませると部屋でゆっくりしていた。
(そういえば、昨日は光輝が力を貸してくれたから、制御出来たんだよね。でも、いつも助けてもらうわけにはいかないし、落ち着いたら誰かに力の使い方教えてもらわないと)
そう思いながら、自分の手を見つめていた花音はドアを叩く音で我に返り、慌てて返事を返した。
「どうぞ!」
「失礼します」
そう言って入ってきたメイドは、聖ではなく別のメイドだった。
「あれ?聖ちゃんは?」
訊ねた花音にメイドが困ったような顔をする。
「それがわからないんです。昨日から、姿を見た者がいなくて」
「えっ?」
それを聞いて、花音は何か嫌な予感を感じたが、すぐにそれを振り払う。
「誰も知らないの?」
「はい。辞めるという話も聞いていませんし、聖が何処に行ったのか私達もわかりません」
「そう、なんだ」
花音は寂しげにそう呟くしかなかった。