光の少女Ⅰ【覚醒編】
第2部 試練の刻
第1章 波乱の幕開け
1
火焔達がそれぞれの国に帰ってから、一ヶ月。
彼等が帰った翌日から風夜に能力の使い方を教えて貰っていた花音は、今日も兵士達の訓練所を借りて風夜と能力を使う練習をしていた。
「そこまで!」
風夜の声に花音は息を吐いて、力を抜く。
それを見て、風夜が声を掛けてきた。
「だいぶ使えるようになってきたんじゃないか?キレやスピード、命中率も最初に比べたらよくなってきてるしな」
「そ、そうかな?」
そう言い、苦笑いする。
聖や火焔達がいなくなった寂しさをまぎらわすように始めたものだったが、褒められるとなんだか照れくさかった。
「でも、見てるだけじゃ威力はよくわからないんだよな。光の一族の力を俺は見たことないし」
「そうなの?」
「ああ。花音の能力が目覚めた時、初めて見たんだよ。ただ、今とあの時じゃ、違うだろうしな」
「うん。それにあの時は光輝の力もあったから」
花音が言うと、何やら考えていた風夜が花音の反対側へ立った。
「風夜?」
「まあ、わからないなら試してみるしかないな」
そう言った風夜のまわりに風が集まった。
「これを防ぎきったら、今日は終わりにするぞ」
「ええっ!?ちょっ、待ってよ」
反論は聞かないとばかりに風夜の力が高まるのがわかり、花音は溜め息をついた。
火焔達がそれぞれの国に帰ってから、一ヶ月。
彼等が帰った翌日から風夜に能力の使い方を教えて貰っていた花音は、今日も兵士達の訓練所を借りて風夜と能力を使う練習をしていた。
「そこまで!」
風夜の声に花音は息を吐いて、力を抜く。
それを見て、風夜が声を掛けてきた。
「だいぶ使えるようになってきたんじゃないか?キレやスピード、命中率も最初に比べたらよくなってきてるしな」
「そ、そうかな?」
そう言い、苦笑いする。
聖や火焔達がいなくなった寂しさをまぎらわすように始めたものだったが、褒められるとなんだか照れくさかった。
「でも、見てるだけじゃ威力はよくわからないんだよな。光の一族の力を俺は見たことないし」
「そうなの?」
「ああ。花音の能力が目覚めた時、初めて見たんだよ。ただ、今とあの時じゃ、違うだろうしな」
「うん。それにあの時は光輝の力もあったから」
花音が言うと、何やら考えていた風夜が花音の反対側へ立った。
「風夜?」
「まあ、わからないなら試してみるしかないな」
そう言った風夜のまわりに風が集まった。
「これを防ぎきったら、今日は終わりにするぞ」
「ええっ!?ちょっ、待ってよ」
反論は聞かないとばかりに風夜の力が高まるのがわかり、花音は溜め息をついた。