光の少女Ⅰ【覚醒編】
3
火の国から闇の国に到着したのは、飛竜で五日後だった。
通行証を見せ街に入ると、すぐに城から兵士がやってきて王に謁見するよう伝えられる。
風夜と火焔の後ろから謁見の間に入ると、国王らしい男性と王妃らしい女性が正面の玉座に座っていていて、二人の傍に控えるように夜天が立っていた。
王の前で膝をついた風夜と火焔を見て、花音も慌てて同じようにする。
「風の国が陰の一族に襲われたと聞いていたが、よく無事だったな」
「はい。私達は父上に言われ、奴等が城に到達する前に脱出し、その直後城は奴等に制圧されました」
「だが、何故風の国が襲われたのだ?」
「それは」
王の問いに風夜が視線を移してきて、王と王妃も同じように見てきたのがわかった。
王妃はともかく王の鋭い視線に花音は、思わず身を小さくする。
それがわかったのか、王妃がクスリと笑みをこぼした。
「貴方がそんなに睨むような目で見ているから、彼女が恐がってるわよ」
「父上、あまり花音を恐がらせないでください!後で俺が光輝に睨まれます」
「む」
王妃と夜天に言われ咳払いをした王を見て、花音は笑ってしまい、王と目が合って今度こそ風夜の背に隠れた。
火の国から闇の国に到着したのは、飛竜で五日後だった。
通行証を見せ街に入ると、すぐに城から兵士がやってきて王に謁見するよう伝えられる。
風夜と火焔の後ろから謁見の間に入ると、国王らしい男性と王妃らしい女性が正面の玉座に座っていていて、二人の傍に控えるように夜天が立っていた。
王の前で膝をついた風夜と火焔を見て、花音も慌てて同じようにする。
「風の国が陰の一族に襲われたと聞いていたが、よく無事だったな」
「はい。私達は父上に言われ、奴等が城に到達する前に脱出し、その直後城は奴等に制圧されました」
「だが、何故風の国が襲われたのだ?」
「それは」
王の問いに風夜が視線を移してきて、王と王妃も同じように見てきたのがわかった。
王妃はともかく王の鋭い視線に花音は、思わず身を小さくする。
それがわかったのか、王妃がクスリと笑みをこぼした。
「貴方がそんなに睨むような目で見ているから、彼女が恐がってるわよ」
「父上、あまり花音を恐がらせないでください!後で俺が光輝に睨まれます」
「む」
王妃と夜天に言われ咳払いをした王を見て、花音は笑ってしまい、王と目が合って今度こそ風夜の背に隠れた。